戦わずして地上界の王になったオオクニヌシ。
第2回は、出雲の国のお話が中心でした。
オオクニヌシ(大国主命)は、出雲の国を治めていた大王。
幼いころは大人数の兄弟の末っ子で、兄たちにいじめられていましたが、歯向かうことなく、戦いを避けていました。
ある日、兄弟そろって同じ女性を好きになり、全員で求婚に行きます。
その女性は、心根が最もやさしい末弟のオオクニヌシを選び、出雲の王となりました。(因幡の白兎)
その後、出雲の国は栄えますが、高天ヶ原のアマテラス(天照大神)は、本来は自分が治めるところなので、その国を譲る様に迫ります。
アマテラスは、様々な使者を向かわせて国譲りを要求するというお話。
(詳細は、また「ざっくり神話」で)
結論としては、遣わされた使者を身内に取り込んだりし、できるだけ戦わないおうにしました。最後は息子たちがOKであれば、譲ろう。その代わり、大神殿を建てて自らを祀ってほしいという条件を出しました。
なぜ、日本人は戦いを好まないのか
日本人は、「絶対的な勝利」とか「完全なる勝利」とか「独り勝ち」というのを好まないようです。
歴史的に言えば、大和朝廷の時代から戦国時代が終わるまで長い戦いの歴史がありましたが、勝者が敗者を完全に滅ぼしてしまうということはありませんでした。同じ島国・同族だからというのもありますが、時の政権を握った者たちは滅ぼし・滅ぼされがありましたが、天皇を中心とした朝廷や権力者以外の人民が運命を共にすることはほとんどありませんでした。
逆に、祟りや恨みを恐れ、敗者を神社の神として奉ったりしています。
商売でも三方良しが定石。自分たちだけが儲ければよいのではなく、お客様が、業界が時にはコンペもある程度シェアを持つことを許し、調和とバランスを重視していきているんですね。
個人的な感想ですが、リソースの無い島国だからこそ、無用な消費、争いは避けよう。そんな価値観が日本人にはあるのかなと思いました。
次回、第3回は改めてこちらのページにてスケジュールを公開いたします。