はじめに

この記事は、日本において「お金」がどのような仕組みで使われているのか、基本的な部分を共有することで、「事実に基づいて」日本の経済や政治を理解し、必要な意見を言えるようにしよう!ということが目的です。自分自身も勉強しながら書いている記事ですし、専門家や先生では無いので、できるだけ要点だけをわかりやすくまとめていきたいと思います。(細かなところは、興味がある人がそれぞれ調べて勉強するような形が良いと思っています)

今回は、前回の記事「【お金の仕組みを知ろう!】「お金ってなぁに?」その1:お金の誕生」の続きで、お金が誕生した後、社会で流通するに従ってさらに変化していく歴史をかいつまみます。

この記事の目次

ゴールドスミス(金匠職人)達は考えた ➀資産の活用?

ゴールドスミス(金匠職人)達は考えた ②画期的(?)なアイデア

今回のまとめ

ゴールドスミス(金匠職人)達は考えた ➀資産の活用?

前回の記事で、金属のお金が誕生し、17世紀頃のイギリスでは通称「ゴールドスミス」という「金匠職人」という金属加工集団の頑丈な金庫に多くの資産家が金銀を預けるようになった。ゴールドスミスは、その代わりに「金匠手形」という預かり証を持ち主に渡すようになり、そのうちに、手形を金銀に交換するのが面倒臭くなり、手形同士で取引するようになって「紙幣」が生まれたというところまでお話しました。

そうなると、ゴールドスミス達の手元には預けに来る金銀が溜まる一方です。交換に来るのはせいぜい全体の10%程度でした。
そこで、彼らは「金銀を眠らせているのもモッタイナイし、(黙って)誰かに貸し付けて利子を得るビジネスをしよう!」と考えました。

このビジネスは成功しましたが、当然ながら「持ち主に黙って勝手に貸し付けしているのがバレたらヤバイ!(取り付け騒ぎ)」「貸出しできるのも、手元にある金銀分が精いっぱいでそれ以上は無理・・・」というリスクや問題がありました。

ゴールドスミス(金匠職人)達は考えた ②画期的(?)なアイデア

そこで、またゴールドスミス達は考えました。
そもそも、世の中では「手形」ばっかりで取引しているんだから、金銀を貸出する意味が無くね?だったら、最初から「手形」を貸し出せばいいじゃん!

ということで、紙とペンを使って「手形」をサラサラっと書いて貸出しすれば利子を得られる、ビジネスが誕生しました。

これに味をしめたゴールドスミス達は、手元に持っている金銀の量の10倍近い額の手形を貸出しするようになりました。
さらに、ゴールドスミス達は何かの際に金銀への多額の交換が発生したら対応できるように10%程度の準備金の確保とそれでも足らない場合は同業者同士で融通できるようなネットワークもしっかりと構築していました。

これは、「何も元手・担保の無いところからお金が生まれている」ということです。これを「信用創造」と言い、現代の銀行の仕組みにも大きく関わっている大事な考え方になります。

今回のまとめ

今回のまとめです。
ゴールドスミスという金匠職人たちは、社会の変化を見て、自分たちのビジネスを考えました。
この当時はちょっと詐欺的(?)なやり方で始まったわけですが、結果的には世の中に「お金を産み出す仕組み」=「信用創造」の仕組みを考案したことになります。

次の回になりますが、ゴールドスミス達のビジネスは歴史的には一度終わりが来ますが、この「仕組み」自体は世代を超えて、いまの銀行の根本となるので、現代の経済の仕組みを理解するためには、この歴史をしっかり理解しておきたいですね。

では、また次回で・・・

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