「神話」とは「古事記」に書かれた最初の方の一説の事。

<ウルトラ・スーパー・グレート・スペシャルゴッドが生まれる>

まずはじめに、男でも女でもないウルトラ・スーパー・グレート・スペシャルな最強の神様が「高天の原(たかまのはら)という天上世界に現れます。
・アメノミナカヌシ(天の中央を支配する神)
・タカミムスヒ(万物を生成する神)
・カムムスヒ(同上)
・ウマシアシカビヒコジ
・アメノトコタチ

ちなみに、神様は五人・・ではなく、五柱(神様の数え方)と数えます。

さらに、どんどん神様が出てきます。
・クニノトコタチ(地上の神)
・トヨクモノ(雲が覆う豊かな野の神)
・ウヒジニ&スヒジニ(土泥の男・女神)
・ツノクイ&イククイ(芽生える兆しの男・女神)
・オオトノジ&オオトノベ(・・ちょっと書きづらい・・)
・オモダル&アヤカシコネ(体の備わった男・女神)
・イザナキ&イザナミ(誘う男・女神)

もう、ここまでで心折れましたよね(笑)。神様の名前とかは覚える必要はないです。でも、最後の「イザナキ」と「イザナミ」は覚えておいた方良いと思いますよ。次の話にも繋がります。

<日本ができあがる>

さっき現れたウルトラ・スーパーゴッドたちは、「イザナキ」と「イザナミ」に
「国土を整え固めて完成させよ」
と命じ、「天の沼矛(ほこ)」を授けました。
「イザナキ」と「イザナミ」 は、その矛で海水をコロコロ、コロコロと掻き鳴らして引き上げると、矛先から下たる塩が自然と固まって1つの島ができました。それがオノゴロ島。

オノゴロ島に降り立った二人は、ここから日本を創り始めますが、それがちょっとしたコント?(笑)的です。
イザナキ(男)はイザナミ(女)に「お前の体はどのようにできてるのか?」と尋ねます。するとイザナミは「私にはでききらない(へこんだ)ところがあります」と答えました。するとイザナキは「私にはできすぎた(出た)ところがあるから、互いに塞いでしまって国土を産み出してはどうか?」と提案し、合意します。

イザナキは「では、この御柱(オノゴロ島に立てた館の柱)を互いに反対方向に回って、出会ったところで国を産もう」と言い、二人は柱を違う方向に回って出合い、イザナミが「すばらしい、若者ですね!」と言い、イザナキが「かわいい娘よ!」と言い、交わったがどうもよい結果が出てこない。
そこで、困った二人は天上界に戻りスーパーゴッズ達に相談した。
すると、ゴッズは「女が先に声をかけるのが悪い!男から声をかけろ!」とアドバイスしました。

2人は、島に戻って言われた通り、再度御柱を回り、出会ったところで今度はイザナキの方から声をかけた。「かわいい娘ですね!」、イザナミは「あら、すばらしい若者ですね!」。そして交わると最初に生まれたのが、
・アワジノホノサワケ(淡路島)
次に、
・イヨノフタナ(四国)
・オキノミツゴ(隠岐島)
・ツクシ(九州)
・イキ(壱岐島)
・ツ(対馬)
・サド(佐渡島)
・オオヤマトトヨアキズ(本州)

この8個の島が日本となりました。なので、日本は「大八島国(おおやしまのくに)」とも言いますね。

ちなみに、このあとも結構な数の国を生んでいます。
・キビノコ(岡山県児島半島)
・アズキ(小豆島)
・オオ(山口県屋代島?)
・ヒメ(大分県姫島)
・チカ(五島列島)
・フタゴ(男女群島?)

<まとめ>

今回はここまで。日本の国土ができるまでのお話でした。
なぜ、そんな神様が生まれてくるのか?
表現の仕方が独特!!
とか、読み物としてもおもしろいですよね。

そして、もう1つの見方として、想像してほしいのは、このスーパーゴッズ達は誰のことを想定していたのか?生まれてきた日本の各島々がなぜこの順番で小さな島まで含んでいるのか?
神話を含む「古事記」は、単なる「作り話」ではなくて、何か「真実」が大元にあって、この話が出来ているはずです。
そんなことを常に考えながら知ると、どんどん面白くなってきますよ。

ちなみに、現在開催中の「日本の神話」の会では、神話カタリストの武田先生から物語だけでなく、そこから感じ取れる、いまの日本人が創り上げた特性や価値観まで聞くことができますので、ぜひご参加ください。

「日本の神話」へのご参加はこちらから。


*参考文献
図説 古事記 (石井正巳著)

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